東洋医学の特徴

東洋医学の特徴

❶　予防医学と未病

⓵　予防医学

最近、西洋医学でもよく言われる「予防医学」という、概念。

予防医学とは？！

予防医学（英語 preventive medicine）とは、健康障害の予防、そして健康異常の進展の防止のすべての段階を含む医学。

具体的には、疾病の発生・経過・分布・消長とそれに影響をおよぼす原因を研究し、疾病の予防を行うことや、病気になりにくい心身の健康増進を図るための学問。

西洋医学が対症療法がその中心であるのに対して、東洋医学は病気になり前の予防、そして病気になりにくい体を作ることに、その重きを置く。

まさに「未病」という、概念。

対症療法とは、表面に表れた状況に対応して物事を処理すること。

一方、東洋医学は「病気になってしまってからそれを治すことより、病気になりにくい心身を作る。病気を予防し、健康を維持する」という考え方に基づいている。これを予防医学といいます。

まさに元来、東洋医学で唱えられてきた根本的な考え方である。

東洋医学にとっては「何をいまさら」というぐらいに。

病院（”西洋医学”の）に行って、「なんか最近、調子悪くって・・・」といっても、何にも進展のないことは何度も経験しています。

最近言われる、自律神経を整えるという考えは、まさに従来より東洋医学でいわれてきた、「未病」に対する考え方、そのもの。

でも、「病院に行く」＝「安心料」みたいな、感じも確かにはあるでしょうが・・・。

これはそもそも治療のスタート地点が違うからなのです。

②　未病

東洋医学では「未病」という概念があって、これは病気を未然に防ぐこと。まさに「予防医学」。

また、「邪気」というのは病気の原因と、我々が誰しも持つ自然治癒力＝ホメオスタシスの総称にあたる「正気」、との戦いが基本的な病気のメカニズムであるという、考えを東洋医学ではします。

西洋医学用語でいえば、健康というのは恒常性が健全に保たれている状態、いえます。

一方、病気（疾病）というのは、恒常性が崩れてしまって元に戻らなくなっているか戻りづらくなっている状態だと考える。

良い医者というのは、発病してからではなく、「未病」の段階で異常を察知し対処するものだ、ということである。

戦争による負傷で大量の死者が出ることが続いた20世紀前半には西洋医学が目覚しい進展を見せた歴史がある。

医学界においては大きな進歩となった。

その後、西洋医学は抗生物質やワクチンが開発され生命を脅かす感染症などを激減させることに成功もした。

だが近年、人々の生活水準は上がり、豊かにはなったものの疾患の状況はすっかり様変わりし、生活習慣や生活環境に起因した心疾患、脳血管疾患、アレルギー疾患、メタボリックシンドローム、膠原病、ストレスなどの慢性疾患が急増し重大な課題となっていく。

上記のような慢性疾患は西洋医学的な対症療法だけでは限界があり、根本治癒にはどうしても、生活習慣を見直しながら、自己治癒力を高めることが不可欠となると今は、考えられている。

生活習慣病もその一つ。

心と体を一体としてとらえ全体のバランスとリズムをとりもどし病を癒す、と考える。

それには東洋医学の考え方が必須となるはず、ゆえにその力の見直しが進められている。

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